偶数パリティ

今日からはランダムにFEの過去問を取りあげて解説していきます。

まずは「偶数パリティ」に関する問題から。

調歩同期式のデータ伝送において偶数パリティによるキャラクタ検査方式を用いて、文字 T( JIS 7単位符号列 1010100 )を送出した。正しく受信したときのビット列はどれか。ここで、送出はスタートビット(0)、文字の低位ビットから高位ビット、パリティビット、ストップビット(1)の順とし、受信したビットを左から順に記す。[平成11年度秋期 (旧)第2情報処理技術者試験]

ア 0001010101
イ 0001010111
ウ 1001010110
エ 1001010111


まずは以下、参考書からの引用をご一読ください。

パリティチェック』
 送信するビット列に対して、誤り検出用のパリティビットを付加する方式をパリティチェック(別名、奇偶検査)といいます。このパリティビットの付け方には、1のビット数が偶数になるように付加する偶数パリティと、奇数個になるように付け加える奇数パリティがあります。
 たとえば、7ビットの文字コード「1111010」の先頭に1ビットの偶数パリティビットを付加して「11111010」を送信します。このとき、受信者が受信したビット列が「11101010」というように、1の数が奇数個であれば、1の数が奇数個であれば、ビット誤りがあると判断できます。ただし、パリティチェックでは、どのビットが誤っているのか変わらないため、誤り訂正はできません<やさしく学ぶ 基本情報技術者’10〜’11版 P.576>


先頭に「1の数は偶数個ですということを意味する「1」という偶数パリティビット」を付けているにも関わらず、1の数が奇数個(5個)ということで矛盾が生じているので、ビット誤りが検出できるのですね。


設問の1010100を偶数パリティのキャラクタ検査方式を用いて送信するとなると、今、1が3つですので、先頭に1を加えて、11010100とします。


最後に数字を並べていくのですが、ここで注意したいのが設問の中のこの文言「文字の低位ビットから高位ビット」。
「低位ビットとは、右端のビット、高位ビットとは、左端のビット」です。高位ビットから低位ビットではなく、逆さまになるということです。

スタートビット(0)、文字の低位ビットから高位ビット、パリティビット、ストップビット(1)の順に並べると↓


正解は、 0001010111