四則演算 解説byWさん

四則演算の式の書き方には,演算子オペランドの前に書く方法(前置記法),オペランドの間に書く方法(中置記法),オペランドの後に書く方法(後置記法)の3通りがある。図は,2分木で表現された式のたどり方と,各記法によって表される式を例示したものである。

各記法で式を書く手順の説明として,適切なものはどれか。 [平成18年 秋期 基本情報技術者]
 前置記法:節から上に戻るときにそこの記号を書く。
 中置記法:節に下りたときにそこの記号を書く。
 後置記法:節から上に戻るときにそこの記号を書く。
 後置記法:葉ならばそこの記号を書いて戻る。演算子ならば下りるときに左括弧を書き,左の枝から右の枝に移るときに記号を書き,上に戻るときに右括弧を書く。

まず、図の矢印の向きが着目する節の順番になります。
つまり

  1. a + * - b - c - * d +


という順番で着目していきます。
これを踏まえて選択肢について考えます。

【ア】「節から上に戻るときにそこの記号を書く」
上に戻る、とはつまり a→+ や b→- のように上の節に移動するということです。
上の節に移動するときに記号を書いていくと、
a b c - d * +
となり、これは前置記法ではないので ×

【イ】「節に下りたときにそこの記号を書く」
節に降りる、とはアとは逆で +→a や +→* のように下の節に移動するということです。
下の説に移動したときにそこの記号を書いていくと

  1. a * - b c d

となり、これは中置記法ではないので ×

【ウ】これは記号の記述はアと同様
a b c - d * +
となり、これは後置記号と一致するので 

【エ】「葉ならばそこの記号を書いて戻る」
末端の節に到達すれば無条件に記述するということです。

演算子ならば下りるときに左括弧を書き,左の枝から右の枝に移るときに記号を書き,上に戻るときに右括弧を書く」
例えば - b - c - と着目する部分を見てみると、
下りるとき、とは -→b との部分。このとき"("を記述。
上に戻るとき、とは c→- の部分。このとき")"を記述。
左の枝から右の枝に移るとき、とは b→-→cの部分。このとき"-"を記述。
よって、この部分の記述は
( b - c )
となります。
この手順で全体の記号を書いていくと
( a + ( ( b - c ) * d )
となり、これは後置記号ではないので ×


以上です。