H22春IP_中問C_問99

方針案1に沿って、強みを更に伸ばすための方策に関する記述として、適切なものはどれか。

ア 営業拠点数の影響を受けにくいインターネットによる通信販売システムを導入する。
イ 顧客の購買データを分析して、会員にきめの細かいサービスを提供するために、CRMシステムを構築する。
ウ 商品の生産工程における安全管理を徹底するために、生産管理システムの刷新を図る。
エ 成人向けの健康菓子の企画に際して、各地域の人口分布に関する統計データを分析することを目的として、POSシステムを導入する。


まず前提条件の確認:
方針案1は、、
強みをさらに伸ばすために情報システムを強化する。

S社の強みとは、問98の答えでもありますが(3)と(8)です。
(3) 競合他社よりも高い商品企画力を持っている。
(8) 顧客の会員化によって顧客情報が集まり、富裕層の会員獲得にも成功している。


「強みを更に伸ばすための方策」選択肢を一つずつ検証してみましょう。

 営業拠点数の影響を受けにくいインターネットによる通信販売システムを導入する。
  →これは営業拠点数がすくないこと「(1)弱み」を補う施策⇒×


 顧客の購買データを分析して、会員にきめの細かいサービスを提供するために、CRMシステムを構築する。
  顧客の会員化によって顧客情報が集まっているという「(8)強み」を、データ分析→きめの細かいサービス提供に繋げている。⇒


  [用語確認]CRMとは
  Customer Relationship Management 顧客情報や顧客対応履歴を蓄積して管理する、顧客管理システム。顧客の情報を共有することにより顧客への対応を均質化できる他、多面的な情報を蓄積することで次のニーズを予測できる。(直訳すると、顧客関係管理。)


 商品の生産工程における安全管理を徹底するために、生産管理システムの刷新を図る。
  ⇒これは食品の安全性に対する消費者の目が厳しくなっているという「(7)脅威」への対策。→×

 成人向けの健康菓子の企画に際して、各地域の人口分布に関する統計データを分析することを目的として、POSシステムを導入する。
  
  [用語確認]POSとは  Point of Sales System 小売店で用いられる、商品の販売情報の管理システム。POSシステムでは、商品を売った時点で、商品名、金額などの商品の情報や、配送、発注の詳細などの情報がコンピューターに送られる。さらに、送られたデータは会社のコンピューターで管理されるため、販売地域、時間帯などの情報を基にした販売戦略を立てることが可能となる。
  
  ⇒ということで、POSシステムから人口分布に関する統計データを分析することはできない。POSシステムと人口分布は別物。→×


正解は、 顧客の購買データを分析して、会員にきめの細かいサービスを提供するために、CRMシステムを構築する。でした。